デメリットの少ない最新型太陽電池として注目を集めている「ペロブスカイト太陽電池」とはどのようなものか、現状における課題や実用化について解説します。
ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト」という材料を用いた最新型の太陽電池のことです。従来の太陽電池ではシリコンや化合物を材料としていて、熱変換効率が高いものの、コストがかさんだり、設置場所に制限があったりとデメリットもありました。
ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽電池のデメリットであったコストや設置場所の問題をクリアし、さらに高い熱変換効率を維持するとされています。
ペロブスカイト太陽電池はこれまでの太陽電池と比べてデメリットが少ないとされていますが、現状では課題も残されています。
これら2つの課題について、以下に詳しく解説します。
ペロブスカイト太陽電池の1つ目の課題は、ペロブスカイトの安定性が未知であることです。太陽電池の材料として使われだしたのは最近のことであり、長期的な使用実績を持ちません。
太陽電池に用いると1年以上は性能が低下しないとされますが、ペロブスカイトは壊れやすく分解されやすいため、長期的に用いた場合の安定性には疑問が残ります。実際に現時点では実用化のレベルには達していないとされており、不安定さが課題となっています。
鉛が使用されていることもペロブスカイト太陽電池の大きな課題です。鉛には有害物質が含まれていて、適切な廃棄処分がされなければ、環境に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。また人体にも有害で、体内に入ると血液の生成や神経系、腎臓などに害を及ぼす物質です。
そのため使用済みのペロブスカイト太陽電池は特定有害産業廃棄物として埋め立てなければなりません。以上のようにさまざまな課題が残されているため、将来的にペロブスカイト太陽光発電所を売却したいと考えたとき、売却が成功しなくなる可能性も考えられます。
ペロブスカイト太陽電池は実証を兼ねて、2023年から実用化され始める予定です。また株式会社エネコートテクノロジーズでは2022年3月に、株式会社マクニカと共同開発したペロブスカイト太陽電池搭載のIoT CO2センサー端末の試作品開発が終了しています。センサーはさらに改善し、数年内に量産化される予定です。
製造が簡単なペロブスカイト太陽電池は従来の太陽電池より製造コストが低く、薄くて軽いためさまざまな場所に設置できます。実用化されることにより今後、次世代の太陽電池として導入が増え、太陽電池の需要を底上げしていくだろうと考えられています。
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